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ITS/BTS

フローを加速するためには、作業の可視化が必要です。

開発だけでなく運用やビジネスも含め全体としてどれだけの作業があり、優先的に進めなければならない作業はどれなのか。 作業が順調に流れているところはどこで、停滞している箇所はどこか。 それらがチーム内で共有・認識されてはじめて、次に改善すべきところがどこかを判断できます。 すべての作業が俎上にあれば、すべてのステークホルダーが全体としての目標のために作業の優先順位を決められるようになります。 さらに、担当をまたがる情報共有が促進されるとともに、担当範囲を超えた協調もしやすくなるでしょう。

このように、フローのスピードをあげるためにも、すべての作業を可視化すべきです。 そしてそのために特によく使われるのが、作業をチケットとして管理する方法です。

Eponaでは課題やバグ対応を含めた作業を管理するために、作業を表現するGitLabのIssue、 そしてそれらをボードとして表現するGitLabのIssue Boardsの利用を想定しています。

カンバンを用いた進捗状況の把握ができる

日々の作業をチーム全体で共有し可視化する方法として、アジャイルソフトウェア開発では「カンバン」がよく用いられています。


ℹ️ カンバンを含めたアジャイルなプロジェクトの運営については、ぜひ以下のコンテンツもご参照ください。


カンバンにおいては、作業はカードで表現され、それらの作業は例えば「Ready」「Doing」「Review」「Done」と書かれた複数のリストに配置されます。 一般にカード、つまりタスクは左端から始まり、タスクの状態が変わるたびに配置するリストが右へ移動していきます。右端のレーンに達すると、当該タスクは終了します。

タスクの状況をこのようなカンバンとして表現できれば、どのタスクがどこまで進んでいるのかを視覚的に確認できるでしょう。

GitLabでは、このカンバンを下図のようにIssue Boards上で実現できます。

kanban

GitLabのIssue Boardsはチケットに設定するラベルによって定義できます。まず、サービスのワークフローを表現するタスクのステータスをラベルとして定義しましょう。 例えばEponaの開発においてはreadydoingreviewdoneを定義しています。その次に、GitLabのIssue Boards上に「リスト」として定義したラベルを選択します。 それにより、Issue Boards上のレーン(リスト)が定義できます。

label

このようにIssue Boardsを定義することで、チームとしてどのタスクに取り組んでいるのか、そのタスクの進捗状況がどうなっているのかを視覚的に把握できます。 さらに詳細が知りたければ、チケットの詳細を確認すれば良いでしょう。

ticket

カンバンではタスク単位の進捗状況が分かりますが、特定のマイルストーンに対する進捗状況を可視化し共有することも重要です。 このような機能は多くのITS/BTSツールでサポートされており、GitLabでももちろんサポートされています。

マイルストーンを定義し、そのマイルストーンにどのようなタスクを紐づけるかを決めることで、以下のようにマイルストーンごとの進捗も可視化できます。 詳細についてはGitLabのMilestoneの解説をご参照ください。

milestone

バックログをチケットとしてチーム内で共有し管理できる

DevOpsにおいてはフローの高速化と頻繁なフィードバックが重要です。開発途中であっても、サービスにとって価値のある機能改善に気づいたならバックログとして記録し、チーム内に共有しておくべきです。チーム内に共有することでアイデアは洗練され、より価値のあるもの、現実味のあるものに変わっていくでしょう。 そのため、チームメンバーの誰もがいつでもバックログを更新・参照できる状況が望ましいです。

そしてこれらに着手する優先順位は、DevやOpsというそれぞれのサイロではなく、 グローバルな視点から決められるべきです。 これが意味するところは、DevとOpsで共通のバックログを統合しなければならないということです。

前述の通り、EponaではGitLabのIssue Boardsを活用する想定であり、Issue Boardsはバックログの管理にも用いることができます。適切なラベル(例えばBacklog:debt等)を定め、バックログ用のボードを作成しましょう。そして、チーム全員でそれらを参照・更新できるようにしましょう。


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